2014年1月18日
海自艦と釣り船の衝突

 

15日午前8時頃、広島県大竹市沖の瀬戸内海で、海上自衛隊輸送艦「おおすみ」(排水量8,900トン)と釣り船が衝突し、釣り船が転覆しました。乗っていた4人が海に投げ出され、2人は亡くなられたそうです。

海自がらみの事故としては、昭和63(1988)年7月横須賀市沖で、潜水艦「なだしお」と釣り船が衝突、釣り船の乗客ら30人が死亡した事故を、鮮明に覚えています。あの時は、海自側はほとんど一方的に叩かれました。袋叩きされた、という記憶があります。

当時の私の考えは、“優先権”“回避義務”云々以前に、「小さいほうが避(よ)ける」のが当然だ、ということでした。この考えは今も変わりません。根拠は単純で、ぶつかれば、小さいほうが沈没する、ということです。

見通しの良い十字路で、右(或いは左)から大型トラックが走って来るとします。私は軽自動車で直進しようとしています。丁度十字路の真ん中で両車が遭遇する距離と速度です。道路交通法上の優先権はこちらにあります。しかし私は一旦停車し、大型トラックを通過させますね。理由は簡単で、ぶつかれば、死ぬのはこっちで、相手ではないからです。

まして釣り船は、多くの人命を預かっているのです。横須賀沖の事故では、遺族と船長の関係がその後どうなったか知りませんが、遺族が船長を訴えても不思議でない事故であったと思っています。しかし報道は、一方的な海自叩きでした。

今回の救いは、横須賀沖「なだしお」事故の時のようなマスコミの沸騰が無いことです。これは、マスコミが利口になったのか、或いは沸騰できぬ、報道されない事情があるのか、どっちかでしょう。

陸上でも海上でも、「小さいほうが避ける」というのが、普通の神経と思います。

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