2013年12月18日
猪瀬直樹都知事の5,000万円の“借金”が大きな問題になっています。私自身は、先月11月26日に猪瀬氏が「借用書」を出したところでこの事件への興味を失いました。この時点で決着はつきました。従ってその後の詳細は、記事もよくは読んでいません。猪瀬さんのしたことは、サッカーでいえば“オウン・ゴール”というやつですね。自爆とも言います。 こんなので乗り切れると思ったのなら、相当に世間を甘く見たのです。というより、世間を知らなかったのです。 小沢一郎がかつて、小沢と小澤の、変な契約書を出しました。小沢の時と今回の違いは、小沢に対しては、記者はまったく突っ込まなかった。当然聞くべき質問をしなかった。記者が無知だったとは言わせない。“知る権利”とやらを自ら封印して、小沢の説明に納得したふりをした。小沢を生かしたのです。“反自民”陣営にはおそろしく甘かったのです。今度はそうではない。 こういう時、情報を小出して言い訳してはダメなのです。 日本人のメンタリティとして、悪そのものよりも嘘や誤魔化しを嫌う、というところがあると思います。潔さを尊ぶのです。良し悪しは別として、悪事そのものには、割と寛容なように思います。 冒頭に、訳の分からぬ「借用書」のようなものを出したのが、取り返しのつかぬミスでした。覆水盆に返らず、戻すことができません。じたばたすればますます矛盾は出るでしょう。 残念ながら政治生命は終えたと思います。 私は部下の失敗に、ほとんど無限といってよいほど寛容な経営者でした。明らかな手抜き以外、失敗故に怒ったことはない。失敗の中でしか学べないものがある。私は失敗をまったくのマイナスとは考えませんでした。勿論、自分の行為についてもです。 私が求めたのは正確(正直)な報告でした。余分な言い訳をする者は、それで終了でしたね。 |
[固定アドレス] [Home] ![]() |