2012年12月17日
衆議院総選挙が終わって

自民党の圧勝はさておき、民主の敗北もすさまじいですね。
「消費税増税を柱とした社会保障と税の一体改革関連法案」
が、近いうちに信を問う、との野田総理の言葉の下で民自公三党々首間で合意され、8月10日に参議院で採決成立しました。私はやはりその後、速やかに解散すべきであったと思います。8月か9月に解散していれば、民主党のここまでの落ち込みは無かったと思います。
私がこの“短評”を再開する気になった、安倍さんの復帰もなかったでしょう。あそこで局面が変わりました。
「野田さんは解散を逡巡して、“寝た子を起こして”しまいました」と私は書きましたが、正しい観測だったと思います。
輿石という人が、野田さんにとっても民主党にとっても、疫病神でしたね。

テレビの開票速報を見ながら、印象に残ったことを書いてみます。

1.小泉進次郎について
確かフジテレビの画面だったと思いますが、ニュースキャスターとのやりとりがありました。
ライブでの問いかけにこれだけ簡潔端的に答えるのは(この程度が政治家たるもののスタンダードになって欲しいですが)只者でないです。

 Q 野党時代に学んだことは?
 A 民主党から一番学んだ。
  1)出来ないことを約束しない
  2)約束したことと反対のことをしない

 Q これから政権政党になるが、
 A 民主党の誤りだったことは正していく。
    民主党がやろうとした良いことは、取り入れていく。

テレビ画面の瞬間的な流れの中ですから正確でないですが、大筋、上のようなものだったと思います。
政治家として、民主党から一番学んだ、というのです。
その上で民主党を全否定するのでなく、民主党がやろうとした良いことは取り入れて行く、というのです。
答えとして完璧であったと思います。

2.「反原発」「脱原発」について
これは“票”にならなかったですね。これを前面において訴えた「未来」「社民」は議席数を大幅に減らし、「共産」も一人ですが減りました。(磯野波平さんの毛のように一本といえども貴重な数です)
「みんな」「維新」は増えましたが、これは反原発によるものではないでしょう。特に維新は、石原慎太郎代表は明らかに原発維持派です。
何よりも分かりやすいのは菅直人氏で、「原発ゼロは私の使命」を看板にして訴えたにも拘わらず、選挙区では落選しました。
日本国民の本質的な賢明さを、証明したと思います。

  

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