2014年2月8日
籾井発言については、1月26日付朝日新聞掲載の、「NHK籾井新会長の会見詳報」を使わせて頂きます。 その前に、「何が問題になっているのか」、「記者会見とは何か」ということを考えて見ます。 問題になっているのは、私の理解では、「NHK会長という“公的”立場で」「私的な見解を」述べた、ということだろうと思います。 俎上に上がっている発言は、「領土」「靖国」「慰安婦」「秘密保護法」です。就中「慰安婦」問題ですが、すべて籾井さんが積極的に語ったものではありません。質問があったから回答した訳です。 回答は、「私的」な回答にしかなり得ません。質問者はこの問に対して、NHKの“公的”な答えが存在すると思っているのでしょうか。そんなに愚かではないでしょう。そんなものが存在すれば、今までにそれこそ、大問題になっていたでしょう。 だから質問者は、「私的な答え」しか無いことを、分かりきって質問しているのです。それが“私的”である故に批判するのなら、そうした質問はしないのがフェアです。あるいは籾井さん(に限らずこの種の記者会見の当事者)の答えは、籾井さんの発言の通り、 つまり、「記者会見」そのものの意味、あるいは意義の否定です。これが日本の「報道」なのです。
以上の前提を置いて、毎日新聞・社説の検討に入ります。 -------------------- 毎日新聞2014年1月28日(火)
いきなりこのような決め付けですが、何を以って「不見識」と断定するのでしょうか。私などは極めて見識のある発言と思いました。
何をもって「国際感覚」というのか。外国の主張を慮ることが「国際感覚」なのであろうか。そうであればなるほど、毎日新聞は国際感覚に満ちた新聞である。というか、国際感覚充満の新聞である。日本はどこへ行ったのか?
これが実は彼らの目的なのです。しんぶん赤旗、朝日、毎日、中日は、今回の新任経営委員の名が上がった直後から、悲鳴に近い懸念の声を上げていました。 それは正に籾井会長が記者会見の冒頭で述べた、 NHKの“偏向”は目に余るものがありました。最近では2009年4月5日に放映された「NHKスペシャル シリーズJAPANデビュー 第1回アジアの“一等国”」の問題があります。東京高等裁判所は昨2013年11月28日、NHKに対し原告に100万円の支払いを命じました。判決文の20ページによれば、 本件(JAPANデビュー訴訟)について、毎日、朝日、中日、赤旗が、詳しく報じたとは耳にしていません。 2001年1月30日には、[女性国際戦犯法廷 第2回「問われる戦時性暴力」]というのが放映され、政治、報道を巻き込んだ大騒ぎになりました。朝日新聞は当事者になりました。振り返って面白いのは、これほどNHKへの他からの口出しを批判する朝日が、この時はNHKの“編集”を批判し、NHKと口論したことです。私は途中まで経緯の資料を収集しましたが、結末がどうなったか知りません。 (今日はここまでとします。) |
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